合格への鍵 ~重要必須事項について、近年の問題を通して解説~
(本欄は、当会の建築士講座講師が適宜分担して担当し、当会建築士講座監修者本会講座総合監修者)が総合監修します。)令和 4年度 第 17 回 令和4年8月12日
【問題1】高齢者のための施設や住まいに関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。この問題は、平成27年の一級建築士計画の用語に対する説明の適否を問う問題です。
- 用語:老人デイサービスセンター
説明:身体上又は精神上の障がいにより、日常生活を営むのに支障がある高齢者等(養護者を含む。)に対し、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練、介護方法の指導、生活等に関する相談及び助言、健康状態の確認等のサービスを、通所方式で提供する施設- 用語:有料老人ホーム
説明:医療ケアを必要とする要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とし、入所者がその有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるようにするとともに、居宅における生活への復帰を目指した施設- 用語:ユニットケア
説明:入居者10人前後の日常生活の領域を一つのユニットとして位置づけ、各ユニットに個室と他の入居者や介護スタッフと交流するための居間(共同生活室)があり、他の入居者や介護スタッフと共同生活をしながら、入居者の個性や生活リズムに応じて暮らしていけるようにサポートしていく介護手法- 用語:ハウスアダプテーション
説明:既存住宅において、そこで暮らす高齢者等の身体状況に応じて、開口部や通路の有効幅員、段差等の日常生活上の障がいを除去することによって、高齢者等がなるべく在宅のまま住み続けられることを目的とした住宅改造
【問題2】社会福祉施設等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。この問題は、平成22年二級建築士計画の問題です。 この問題の設問1,2,3,4は正で、設問5の特別養護老人ホームは、常時介護が必要(・・)で在宅介護を受けることが困難な65歳以上の高齢者が、入浴や食事等の介護、医師による健康管理や療養上の指導等を受ける施設であるため、誤りです。
- ケアハウスは、家族による援助を受けることが困難な高齢者が、日常生活上必要なサービスを受けながら自立的な生活をする施設である。
- 介護老人保健施設は、病院における入院治療の必要はないが、家庭に復帰するための機能訓練や看護・介護が必要な高齢者のための施設である。
- 認知症高齢者グループホームは、介護を必要とする認知症の高齢者が、入浴や食事等の介護を受けながら共同生活を行う施設である
- 老人デイサービスセンターは、在宅介護を受けている高齢者が、送迎等により通所して、入浴や日常動作訓練、生活指導等のサービスを受ける施設である。
- 特別養護老人ホームは、常時介護の必要はないが、自宅において介護を受けられない高齢者のための施設である。