2級建築施工管理技士
「令和 7年度 2級建築施工管理技術検定・後期第一次検定」総評
● 出題数等
令和7年11月9日(日)に、後期 第一次検定試験が実施されました。設問数、解答数、必須問題数、選択問題数は今年度の前期一次検定と同じでした。前期一次検定の講評にも記しましたが、改めて、心がけるべき点を記してみます。
- ・「建築学」に関する出題において、一昨年度までは「14問中9問選択解答」でしたが、昨年度より「4問の必須回答 + 10問中5問選択解答」となりました。一昨年度までは、不得意分野の設問は回答を避けることが可能でしたが、4問の必須問題は全分野(環境工学・一般構造・構造力学・建築材料)から1問づつ出題されており、「不得意分野の回答を避ける」ことが、実質出来なくなりました。今後は、建築学全分野を万遍なく学習しておくことが必要となります。
- ・「能力問題」につきましては、昨年度より、出題形式が「四肢二択」から「五肢一択」に変わりました。各選択肢の内容がやや専門的な内容となっておりますが、基本的な事項を押さえていれば正答肢にたどり着けたと思います。
● 難易度の高い問題
- ・№10:普段は公式として記憶している用語について、「意味」を問う問題でした。構造力学の計算問題を解く際には運用することができても、改めて文章として問われると、なかなか正誤判断しづらかったのではないでしょうか?試験実施機関からの「暗記のみではなく理解も必要」というメッセージと受け取ることができます。公式の丸暗記のみばかりでなく、現象を説明できるようにすることが必要となりましょう。その際、各用語の「単位」にも留意して記憶すると宜しいかと思います。「単位」が、現象を説明する際の手掛かりとなることも考えられるからです。
- ・№12・13・14:各種建築材料についての細かい知識が必要な難問でした。選択問題のため、全問必ず回答する必要はありませんが、受験生各々の専門分野に関する材料については、やや深く掘り下げて理解することが対策となりましょう。
- ・№23:塩ビ系シートと加硫ゴム系シートとの施工方法の違いについての難問でした。塩ビ系であれば「熱による融着」、加硫ゴム系であれば「接着剤による接着」であることの理解が必要でした。「融着」と「接着」の違いも整理しておきましょう。
- ・№26・27:前述の「№12・13・14」の解説と同様に、各工種についての細かな知識が必要でした。正しい選択肢を特定し、消去法によって正答肢にたどり着くことができますが、今後もやや専門的な知識が出題されることが考えられます。専門分野として携わっている工種については、可能な限り知識を積み重ねておくことが必要となりましょう。
- ・№28:「事前調査」に関する問題でしたが、「不適当なもの」を選びずらかったのではないかと思います。「水準測量は正確な高さを測る方法」ということに気付けば、選択肢2が不適当ということになります。ただ、選択肢2の文中の「配置」という言葉も、決して不適切な用語ではないとも考えられます。問題文に「最も不適当な…」と指示されているのと、他の3つの選択肢が間違いなく正しいので、選択肢2が正答となりますが、難問であったと思います。
- ・№42:今回出題された五指択一式問題は、難易度としては標準であったと思います。正答肢となる選択肢が基本的なものであったため、過去問等を学習された方は得点できたと思われます。但し№42は、久しく出題されていなかったネットワーク工程表の用語説明の問題で、戸惑われたかと思います。冷静に対応すれば正答肢は選択肢1であることは明確ですが、選択肢3の「ノード」という用語は初見の方も多かったのではないかと思います。この用語は2級建築士学科試験においても、令和4年度に初出題されています。今後の対応として、前述の№10と同様に、用語の「意味」を正しく理解する必要があります。
- ・№47:「特別教育・技能講習・免許を要する業務」についての正確な知識が求められました。「建設用リフト」は特別教育を受けていれば就業可、「パワーショベル」は機体重量が3t未満であれば特別教育で可、「ゴンドラ」も特別教育で可となります。「移動式クレーン」については、吊り上げ荷重が1t未満であれば特別教育で可ですが、1t以上であればの技能講習が必要です。
● 総評
全ての出題分野において、単なる暗記だけでは対応できない問題が散見されました。また、法規の出題においては、正確な知識が無いと太刀打ちできない問題もありました。難易度としては「やや難」となります。過去問を何度も繰り返すことが不可欠であり、効果的ではありますが、過去問演習が一区切りついたら、改めてテキスト等を読み直しすることが得策かと考えます。過去問を解く上での知識の根本的な意味を把握しているか否か、気付くきっかけになると思います。その段階で用語や公式の意味を「理解」し、確実な得点力に結び付けていければ合格により近づくことができると思われます。